『レジェンド・オブ・スターズ』では、キャラクターが戦闘に敗北した際、カード右下に記載された「DOWN」の数値分だけ、ライフにダメージが入る仕組みを採用しています。
これは他のTCGにはあまり見られない独自のステータスで、ゲームテンポや戦略性を左右する重要な要素です。

今回は、この「ダウンダメージ」がどのような設計意図で導入されたのか、どんなゲーム体験をもたらすのかを解説します。
「戦闘がゲーム進行に繋がる」ための設計
『レジェスタ』では、1ゲームあたり約15~20分を目安としたテンポ感を目指しており、カジュアルな対戦でもテンポ良くプレイできるよう設計しています。
(もちろん、コントロール系デッキ同士の対戦などでは30分を超えることもあります)
このゲームテンポは、ライフポイントの設計やステータスとコストのバランスによっても調整可能ですが、ゲーム性に直結する重要な課題がありました。
それは「攻撃可能な機会の少なさによるゲームの停滞」です。
『レジェスタ』では盤面が縦2×横4の構成であり、1レーン(縦列)に対して基本的に1回しか攻撃できません。
さらにアタック可能なのは前列かつ縦向きのキャラクターに限られるため、実質1ターンにアタックできるキャラは1~2体程度になるのが通常です。

この状況で、防御力の高いキャラクターを次々と「壁」として配置され続けた場合、攻撃が通らず、ゲームの進行が著しく遅くなる可能性がありました。
この課題を解消するために導入されたのが「ダウンダメージ」です。
これにより、攻撃でキャラクターを倒した際にライフにも直接ダメージが発生し、盤面の攻防がゲームの決着に直結する構造になっています。
また、エネルギーコストの高いキャラクターほどダウンダメージ値が高い傾向があります。
これは、「1枚で試合を動かせる強力なカード」である一方で、「倒されたときに大きく不利になる」というハイリスク・ハイリターン設計を意図したものです。

ゲームの分かりやすさと戦略性を両立する仕組み
ダウンダメージの導入により、『レジェスタ』では「ATKの差分でのダメージ発生」といった計算式がなくなり、ATKの大小を比較するだけで戦闘結果が分かる仕様となっています。
これにより、戦闘処理の分かりやすさが向上し、テンポの良いプレイが可能になりました。
ただし、カードに1つステータスが増えるため、カードの情報量がやや多くなり、初心者には少し複雑に見えるというデメリットも存在します。
一方で、このステータスの追加によって、新たな効果や戦略の幅が大きく広がったのも事実です。たとえば:
- 「前衛にいる間はダウンダメージを受けない」
- 「相手のキャラクターのダウンダメージを一時的に増やす」
- 「ダウンダメージは高いが、基礎ステータスが非常に高いキャラクター」
といったカード設計が可能になり、カードパワーを過度に上げずにデッキ構築の個性や戦略性を強化する仕組みとして機能しています。
ダウンダメージをからのゲーム観点を広げる
今後のカード展開により、「いつ倒されてもいいキャラ」「絶対に倒されてはいけないキャラ」を見極める楽しみが新たに生まれます。
2025年6月に実施予定のブースターパック第1弾(クラウドファンディング)では、ダウンダメージに関わるカードも複数登場予定です。
新たな能力や相互作用を持つカードによって、ダウンダメージを軸とした戦略がさらに多様化していきます。

今後も、さまざまなカードやルールによって広がっていく『レジェスタ』の世界をお楽しみください。
引き続き、応援のほどよろしくお願いいたします!