【重要なお知らせ】一部のカード効果を修正します{エレクトリスの粘弾体}{エレクトリスの粘鏡}{氷を束ねる者 アイム}

8月11日、名古屋にて「レジェンド・オブ・スターズ」体験会を実施しました。
その中で、以下のカードが極めて高いポテンシャルを発揮していることが判明しました。

そこで、この2種類のカードについて調整を行い、その理由と経緯をご説明します。


もくじ

レジェスタ環境で圧倒的な最強格となる可能性

{エレクトリスの粘弾体}は、デッキに何枚でも投入でき、その数に応じてステータスが上昇する珍しい能力を持つキャラクターです。
本来は序盤は非力ながらもエフェクトカードなどで守りながら徐々に増やすカードデザインとして設計しました。

しかし、レジェスタでは「相手の場にキャラクターのいないレーン」に出すことで生存が容易で、特に序盤は左右のレーンに移動し続けることで3〜4ターン継続して場に残せます。
{エレクトリスの粘弾体}は上下左右すべてに移動でき、攻撃を避けながら増殖可能です。

加えて、レジェスタは序盤から無制限に除去できるカードを4コスト以上に設定しており、低コストでの対処は困難です。

結果として、4ターン目にはATK/DEF600ほどに成長した{エレクトリスの粘弾体}軍団が前衛に進軍し、相手キャラクターを一掃しそのままゲームを決定づける展開が頻発しました。
DEFの高さから{水射}などで表示形式を変えても突破は難しく、その結果、名古屋に持ち込んだあらゆる他のデッキを駆逐し、有利と思われていたアグロデッキなども関係なく強大なステータスで破壊の限りを尽くしました。


あまりにも高すぎる破壊耐性

{エレクトリスの粘鏡}は、{エレクトリスの粘弾体}を増やしつつ、容易にエフェクトなどで倒されないようにするためにデザインされたカードです。
しかし、[エネルギー耐性:5]はほとんどすべてのカードを無効化してしまい、キャラクターのデバフや{波を統べる激流}のバウンス、4コストの除去なども効かなくなってしまいます。

この耐性を突破できるのはエネルギーコスト6以上のカードですが、6ターン目までにはすでにATK/DEF700〜1000に到達し、盤面を制圧した後の状態です。
仮に除去しても、次ターンに再び2コストで{エレクトリスの粘弾体}を展開され、状況はほぼ変わりません。

さらに、1コストゆえに初手から{エレクトリスの粘弾体}のステータスを加速でき、デッキに3枚投入すればマリガン込みで約60%の確率で初手に引き込むことができます。複数引いても無駄にならず、1・3ターン目の余りコストで追加展開できてしまうことも大きな脅威となりました。


あまりにも高すぎる再現性

このデッキの理想的な展開は以下の通りです。

1ターン目:{エレクトリスの粘鏡}を設置
2ターン目:{エレクトリスの粘弾体}×1を展開
3ターン目:{エレクトリスの粘弾体}×1を展開
4ターン目:{エレクトリスの粘弾体}×2を展開

これで4ターン目にATK/DEFのキャラクターが500/500となり、相手のあらゆる除去などのも効かない布陣が完成します。
問題はこの再現性であり、この理想的な立ち回りには{エレクトリスの粘弾体}と{エレクトリスの粘鏡}しか使用していません。

そのため{エレクトリスの粘鏡}を3枚、残りの47枚をすべて{エレクトリスの粘弾体}にした場合でも、初手に{エレクトリスの粘鏡}さえ引いてしまえば確定でこの動きをとることができます。

これはカードゲームにおける引きムラを完全に解消してしまい、ランダム性のないゲーム体験を生み出します。
また毎回同じ盤面と動きをするため、同じゲームパターンしか生まず面白くないゲーム展開が頻発しました。

さらに結果として、デッキ構築の幅が極端に低くなり、”構築を楽しむ空間”が失われてしまいました。


カード修正の内容と意図

これらのワンパターンで強力すぎるギミックを是正するため、体験会の方にも協力いただきテストプレイを行いました。
ステータスを変更する、コストを上げる、粘弾体のデッキに入れられる上限枚数を作る、”他の”粘弾体の数を参照することによって範囲を変える等、様々なパターンでテストプレイを行い、最終的に以下のようにカードの修正を行います。

{エレクトリスの粘鏡}

カードタイプをサポート→サポート-フィールドカードに変更

{エレクトリスの粘鏡}を複数枚引いた場合に、簡単に{エレクトリスの粘弾体}が強化され続けないような修正を加えました。

[エネルギー耐性:5] → [スピード耐性:3]に変更

[エネルギー耐性:5]が耐性として強力すぎたことから、これを[スピード耐性:3]に変更しました。
これにより、最低限の耐性を確保しつつも、6ターン目まですべてのカードの効果を受けない強力な耐性から序盤のカードでもスライムの脅威に対処することができるようになります。

{エレクトリスの粘弾体}

移動方向の制限

{エレクトリスの粘弾体}の移動に関する問題は表示形式に関わらずあらゆる方向に移動して逃げることができることと、前衛に移動したターンすぐに攻撃できる点がありました。

自分ターン:{エレクトリスの粘弾体}Aを相手のキャラクターのいないレーンの後衛に出す
相手ターン:相手がそのレーンに{エレクトリスの粘弾体}を対処するキャラクターを後衛に出す(アタックできない)
自分ターン:新たな{エレクトリスの粘弾体}Bを場に出し、{エレクトリスの粘弾体}Aのステータスを上げた状態で前衛に出して相手の後衛キャラクターを破壊

{エレクトリスの粘弾体}側からアタックできてしまうことで相手側が対処できなくなることが大きな問題となっていたため、前方向のリードマーカーを削除し、前衛に上がる際にはディフェンス表示となり相手側から攻撃して対処することができるようになります。
また逆に、この動きの鈍さを{湖の散歩道}といった移動カードを採用して解消するといった構築幅が生まれることも期待しています。

また前衛に出た{エレクトリスの粘弾体}が相手の脅威を左右どちらにでも避けつつ後衛の{エレクトリスの粘弾体}を前に進軍させ続ける動きを抑制するために、右方向のリードマーカーの削除を行いました。

一方で左方向だけにした場合、後衛にいるときに相手の脅威を「避ける」行為が一切できなくなってしまうため、下方向のリードマーカーは残すことで{エレクトリスの粘弾体}側の守る動きの余地も残しています。

ステータス上昇をATKのみへ変更

ステータスがディフェンスも同時に上がってしまうことで、ディフェンス表示で前に出てきたとしてもステータスは上昇してしまい相手側の攻撃が行えず、結局次のターンに倒されてしまうという場面が目立ちました。

そこでディフェンスの値は上昇せず、アタックだけ上昇することで{エレクトリスの粘弾体}は「前衛に移動した次のターンに相手の後衛キャラクターの攻撃に対処する」必要性を与えました。

これにより{エレクトリスの粘弾体}を使用するプレイヤーが{森の虚ろい}、{水転}などのカードを駆使して{エレクトリスの粘弾体}を守りつつスライム軍団を作り上げていくこととなり、デッキ構築の幅を上げつつカードプレイの盤石な安定感を下げることになります。

一方で、ディフェンスのステータスを0にしたままだと、1コストの案内人にも一方的に倒されてしまう程度に弱体化してしまうため、ディフェンス値を100にすることで最低限の序盤の防御ラインを与えることにしました。

{エレクトリスの粘弾体}デッキはこれにより、序盤から攻めてくるアグロデッキには厳しい対処を迫られる一方で、ゆっくり盤面を作り上げてくるコントロールデッキには{エレクトリスの粘弾体}の脅威を披露しやすいミッドレンジ-シナジーデッキとして生まれ変わることを期待しています。

※相対的に8体達成することが難しくなったため、+1000アップはATK/DEFどちらも適用されることとしました。

DOWN値を300から200に修正

{エレクトリスの粘弾体}が上記の修正により戦闘での対処が行いやすくなったことにより、序盤に戦闘で対処しきられてしまった場合に、DOWN値が300と高く中盤以降での逆転が難しい状況が懸念されました。

そのため{エレクトリスの粘弾体}のDOWN値を300から200にすることで、ライフをある程度確保した状態で逆転するチャンスをうかがえるように変更します。


その他変更:{氷を束ねる者 アイム}

元テキスト

自分の場の他の水属性のキャラクター1体につき、このカードはATK+100する。
自分の場の水属性キャラクターが4体以上いる場合、さらにこのカードはATK+300する。

前半と後半で参照条件が異なり、ステータスの上昇修正が読み取りづらかったためテキストを後半の表記で統一します。
「他の」を削除した分、自身が水属性キャラクターであるためATKが+100される仕様となり、ステータス初期値を200→100に変更してバランスを維持します。

自分の場の水属性のキャラクター1体につき、このカードはATK+100する。
自分の場の水属性キャラクターが4体以上いる場合、さらにこのカードはATK+300する。


製造直前かつカード公開後の大幅な修正となり、誠に申し訳ございません。
今後もより楽しく奥深いゲーム体験をお届けできるよう、レジェンド・オブ・スターズ開発を続けてまいります。

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