【開発ブログ】レジェスタの戦場は「2×4」にした制作話

『レジェンド・オブ・スターズ』では各プレイヤーが縦2マス・横4マスの戦場にキャラクターを配置して対戦します。

この「2×4」という広さは、キャラクターを動かして戦わせるというゲームの特徴、前衛と後衛による役割の違い、テストプレイでの手応え、そして実際にカードを並べる机やプレイマットの広さといった様々な条件を考えたうえで、現在の形になりました。

今回は、レジェスタの戦場がなぜ「2×4」になったのか、その設計意図をご紹介します。


キャラクターを動かして戦わせたい

レジェスタを作り始めたきっかけの一つに、「自分のカードを盤面上で動かし、キャラクター同士を戦わせるゲームを作りたい」という考えがありました。

例えば、攻撃を得意とするキャラクターは前へ出し、ステータスは低くても場に残ることで役に立つキャラクターは後ろへ置く。前にいるキャラクターが盾となり、後ろにいるキャラクターを守るような状況をカードの位置によって表現できれば面白くなると考えました。

そのためには、キャラクターが前へ出る場所と後ろへ下がる場所が必要です。この時点で戦場の奥行きには最低でも2マスが必要だと決まりました。


奥行きを3マスにしなかった理由

前衛と後衛の間に「中衛」を設け、奥行きを3マスにする案も考えられます。移動できる範囲が増えれば、それだけ位置を利用した戦術も広げられます。

しかし、実際のカードゲームでは、ゲームシステムだけでなく遊ぶ場所の広さも考えなければなりません。
レジェスタでは、戦場の手前にエネルギーゾーンを使用します。戦場を前衛・後衛の2マスとした場合でも、各プレイヤーは奥行き方向に合計3枚分のスペースを使います。向かい合って対戦すれば、二人分を合わせて6枚分のカードが机の上に並ぶことになります。

戦場を3マスに増やすと、必要な奥行きはさらに広がります。一般的なカードショップの机やプレイマットでも無理なく遊べることを考えると、これ以上広げるのは難しいと判断しました。

大きなテーブルで遊ぶことを前提とするなら、奥行き3マスの戦場も成立したかもしれません。しかし、できるだけ普段カードゲームを遊んでいる環境のまま楽しめることを優先し、前衛と後衛の2マスで表現する形を採用しています。


一つの盤面を共有する方式について

ボードゲームのように、対戦する二人が一つの盤面を共有する方式も考えました。

例えば3×3や4×4の共通盤面へお互いのカードを配置し、相手のキャラクターを倒したらそのマスへ進む。そこから相手の陣地へ攻め込んでいくような形です。メジャーなゲームで言えばチェスや将棋が近いでしょうか。

出典:ベネッセ教育情報 将棋は子どもの心を強くする、将棋で育まれる力とは?

ただし、レジェスタのキャラクターには「向き」があります。カードを縦や横へ向けることで、移動できる方向や表示形式が変化します。

同じ盤面へ両方のカードが入り交じると、向きを変えたカードがどちらのプレイヤーのものなのか分かりにくくなります。盤面上で取れる選択肢を増やすほど、カードの所有者を見分けることが難しくなってしまいます。

レジェスタでは、キャラクターの向きや位置を変えながらさまざまな方法で戦えるゲームを目指していました。その自由度を残すためにも、お互いが独立した戦場を持つ方式が適していると考えました。


カードの取り違えを防ぐ

共有盤面を採用しなかった理由には、ゲーム終了後のカードの取り違えを防ぐという物理カードならではの事情もあります。

同じスリーブを使用していたりスリーブを付けずに遊んでいたりする場合、共有盤面へカードが入り交じると対戦後に相手のカードを間違えて持ち帰ってしまう可能性があります。

この考え方は個別のカード能力やルールにも反映されています。

現在のルールでは、自分のキャラクターを相手の戦場へ配置したり武装カードを相手のキャラクターへ装備させたりすることはできません。自分のカードが相手の戦場へ直接置かれないようにすることで、対戦後もカードを整理しやすくしています。

一方で、相手のキャラクターへあえて武装カードを装備させステータスを変化させることで別の効果につなげるなど、ルールを広げることで生まれるコンボも考えられます。

ゲーム上の自由度と、物理カードとしての扱いやすさをどこまで両立するか。今後のカードやルールを考えるうえでも、引き続き検討していきたい部分です。


横5マスから横4マスへ

戦場の奥行きは早い段階で2マスに決まりましたが、横幅は最初から4マスだったわけではありません。

開発初期のレジェスタは、縦2マス・横5マスの戦場でテストしていました。

初期開発段階

実際に遊んでみると、横5マスでは右端と左端のキャラクターが干渉しにくく、それぞれが別の場所で戦っているような感覚が生まれました。

キャラクターは基本的に1回の移動で1マス進みます。一部に2マス以上移動できるカードがあったとしても端から端までの距離が遠く、反対側の戦闘へ参加するまでに時間がかかります。

また、戦場が広すぎると防御する側はすべての進路へ対応しなければなりません。左側の攻撃を防ぐためにキャラクターを動かしたところ、今度は右側から攻め込まれるといった状況など、攻撃側が極端に有利になりすぎる傾向も見られました。

そこで横幅を4マスに縮めてテストしたところキャラクター同士が適度に干渉しながら、それぞれの位置取りも生かせる広さになりました。


横幅にもプレイマットの制約がある

横4マスという決定にも実際にカードを置くスペースが関係しています。

対戦中は4マスの戦場だけを使うわけではありません。右側はデッキを置く場所があり、左側にはサポートカードを配置するゾーンも必要です。
そのため実際にはカードの横6枚分ほどのスペースを使用します。戦場を横5マスにすると必要な幅がさらに広がり、一般的なプレイマットでは窮屈になってしまいます。

ゲームとして十分な広さを確保しつつ、カードショップや家庭の机でも無理なく遊べること。この二つを両立できる範囲として、横4マスを採用しました。


テキスト上の課題

カードテキストで特定のマスやレーンを表現することについて課題があり、現在も検討を重ねています。

横4マスでは、中央に該当する列が二つあります。そのため、現在のカードでは「中央2列」や「このカードと同じ列」といった相対位置での表現を使用しています。

「右から2番目の列」のように、盤面上の絶対的な位置を指定する方法は採用していません。向かい合って対戦する場合、自分から見た右と相手から見た右は反対になるため、カードテキストだけではどちらを指しているのか分かりにくくなるためです。

将棋の盤面のように、各列へ1から4までの番号を付ける方法も考えられます。ただし、自分の1列目が相手の4列目に見えるという鏡写しの問題が残ります。

現状は、盤面を見て直感的に判断しやすい「中央2列」「両端の列」「このカードと同じ列」といった指定を優先しています。今後、対面でも混乱せずに特定の列を指定できる表現が見つかれば、それを利用した新しいカードが生まれるかもしれません。


盤面の広さもゲームデザインの一部

レジェスタの「2×4」という戦場は、キャラクターを前後左右へ動かす面白さだけで決めたものではありません。

今回説明したようなゲーム内外の条件を組み合わせた結果、現在の戦場になっています。
盤面を1マス増減させるだけでも、キャラクターの移動や戦闘、カードの強さ、実際の遊びやすさまで大きく変化します。

普段何気なく使用している8つのマスにも、レジェスタらしい駆け引きと、物理カードゲームとして遊ぶための設計を考えました。

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